七五三の着物はどうする?必要なものやレンタルについて解説

2021.08.19更新

子供がここまで無事に成長したことに感謝するとともに、これからの健やかな成長と明るい将来を祈願する七五三。一般的には子供には着物を着せるのが伝統です。しかし、初めての子供のときや、上の兄弟と性別が異なっていたりすると、わからないことも多いものです。そこで今回は、七五三の着物について解説いたします。

七五三の着物はどうする?必要なものやレンタルについて解説

■七五三とは

七五三とは、子供の成長と健康を祈願・お祝いするために、地元の神社である氏神様へお参りをすることです。伝統では氏神様となっていますが、足を伸ばして大きな神社へお参りをしても特に問題はありません。
地域によってしきたりが異なりますが、男の子は5歳と(地域によっては3歳でも)、女の子は3歳と7歳にお参りをします。

日本において3と5と7という数字の縁起がいいことから、この年齢になったとされています。
昔の伝統では、それぞれの年齢で行う儀式が異なり、3歳のお祝いは「髪置きの儀」、5歳のお祝いは「袴着の儀」、そして7歳のお祝いは「帯解きの儀」をするのが習わしでした。

●数え年と満年齢

かつては数え歳の計算に基づきお参りする年が決められていましたが、現代においては満年齢で数えるのが一般的になってきています。

しかし、これに関しても正解・不正解というものはないので、数え年と満年齢のどちらでお祝いしても大丈夫です。

■七五三のお祝いには何を着る?

七五三の着物はどうする?必要なものやレンタルについて解説  1番目の写真
七五三では着物を着るのが習わしですが、着物の種類は年齢や性別によって異なります。

●3歳のお祝い

3歳の女の子のお祝いでは、被布と呼ばれるものを着ます。被布の下に着る着物の着付けでは、体力などを考慮して帯は巻きません。被布には袖がなく、襟がついています。襟の先端にお花をモチーフにした飾りなどがついていることもあり、被布一枚で華やかな雰囲気になります。

一方男の子は、紋付二枚襲(かさね)にへこ帯、袖無し羽織を身につけます。紋付二枚襲には羽二重熨斗目(はぶたえのしめ)模様があしらわれたものが使われます。男の子の場合も、出来るだけ軽い素材のものを選ぶなど、負担がかかりにくいものを選ぶといいでしょう。

●5歳のお祝い

5歳の男の子のお祝いでは、羽織袴を着ます。「袴着の儀」とも呼ばれる5歳のお祝いは、幼児から子供へと成長する節目であるとも考えられており、そこで身につける袴には大きな意味があります。履物は雪駄や草履を合わせますが、たくさん歩く予定がある場合には痛くなったときのために履き替えられる靴を用意する人も多いです。

●7歳のお祝い

7歳の女の子のお祝いでは、着物を帯で着付けます。3歳のときは紐だったものが帯になることで、幼児からの成長を祝う意味も持ち合わせています。

最近は前撮りなどで着物以外の衣装が選ばれることも増えており、ボリュームがあり女の子らしさを引き立てられる十二単やドレスなどが人気です。

■七五三の着物を着付けるために必要なものは?

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七五三で子供が着付けをする際にも、大人が着物を着るときと同様にたくさんのグッズが必要になります。着物以外には、以下のものも事前に準備しましょう。

・長襦袢
着物の下に着る下着のようなものです。汗で着物が汚れるのを防ぐだけでなく、重ね着のレイヤーの一つとして襟から見せて楽しむことができるものもあります。

・腰紐
着物を着付ける途中で使う紐です。外に見えるものではないので、機能性が高いものを選ぶといいでしょう。

・帯板
帯にシワがよらないよう、女の子が前側に入れる板です。身体に沿って緩やかなカーブを描ける板目用紙や厚紙でも代用することができます。

・伊達締め
女性用の着物と長襦袢の衿合わせがずれないよう、固定するために使うものです。人からはあまり見えないところではありますが、さまざまなデザインのものがあり、おしゃれにこだわりがある人はお気に入りの柄や色のものが使われています。

・帯
着物を上から留める役割があるのと同時に、華やかさや格を表現することができます。

・帯揚げ(子供用)
帯の形を整える帯枕を隠しながら、女の子の着物姿に品や可憐な印象を与えることができるものです。

・帯じめ
帯を固定するために、帯の上から巻くものです。宝石やガラス玉などがあしらわれたものもあるので、アクセサリー感覚でつけることができます。

・しごき
漢字では志古貴と書きます。女の子の帯の下に巻き、後ろにたらす飾りです。必須なものではありませんが、普段大人が使うことはあまりなく七五三ならではの飾りなので、ぜひ取り入れたいアイテムです。

・足袋
着物用の靴下です。伸びない素材であることが多いので、履き慣れていない子供には足袋ソックスなどで代用しても特に問題はありません。

・草履または雪駄
草履と雪駄には形や底の厚みに違いがあるので、履きやすいものの中から選んであげましょう。

・せんす
特に男の子は、白いせんすを持つとよりかっこよく、立派な様子を演出することができます。

・髪飾り
特に女の子は髪飾りが必要になります。重すぎず、華やかな印象を与えるものが七五三には適しています。

■七五三の着物準備はおはやめに

七五三はお子さんの成長を祝う大切な日。

流行や時代が変わっても、かわらず日本らしい伝統の着物を着てお祝いをするご家庭が多いようです。

七五三で子供が着付けをする際にも、大人が着物を着るときと同様にたくさんのグッズが必要になります。慌てないように、事前の準備は念入りにしましょう。

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