「お食い初めとは」の疑問にお答え！当日の流れや必要なものは？

お食い初めとは、赤ちゃんが一生食べ物に困らないことを願う、お宮参りに続く赤ちゃんのお祝い行事です。時期が生後100日後であるため「百日(ももか)の祝い」と言ったり、ちょうど母乳から離乳食に切り替わる時期であることから「歯固め」と言う地域もあったりと、その呼び方は様々です。

お食い初めは、赤ちゃんが生まれた日から100日後に行うのが一般的とされています。地域の風習によっては100日後ではなく、110日後、120日後に行うこともあるようです。

しかし、ぴったり100日後に行うのは予定が合わず難しいことも… 100日後はあくまで目安なので、そこまで日程を厳格視する必要はありません。多くの場合は、仕事の都合や家族の予定を考慮した日取りを設定して行われています。

お食い初めの準備に必須なのは「祝い膳」です。これがなくては始まりません！
ちゃんとしたものを用意するのが難しい場合は、お家にあるもので代用しても構いません。無理のない範囲で揃えてあげましょう。

漆器の器を使用するのが基本です。男の子なら、内側と外側の両方が朱塗りの器、女の子は、外側が黒塗り、内側が朱塗りの器を用意します。
別のもので代用するとしたら、ベビー用食器でも大丈夫です。お祝い事なので、せっかくなら新しいものを用意してあげると良いでしょう。

祝い箸は柳でできたお箸で、先端が細くなっています。

「歯固めの儀」の際に使う石です。ネットなどで販売もされていますが、多くの場合はお宮参りの際にもらったり、神社の境内や河原からきれいな石を見つけて歯固めの石とします。

一汁三菜にならったお料理に加えて、鯛の尾頭付きが伝統的な献立です。江戸時代から続くこのメニューも今では柔軟に考えられており、地域や季節によって様々にアレンジされています。

邪気を祓い、魔除けの力があるとされるお赤飯を用意するのが基本。
代用するなら白米にしたり、さつまいもご飯や栗ご飯など、季節の食材を使って炊き込みご飯にするのもいいですね。

尾頭付きの魚を、左に頭がくるようにして盛りつけます。
鯛の尾頭付きなら見た目にも豪華で、お祝い気分も盛り上がります！

「吸う」力が強くなることを願い、お吸い物を用意します。
具材は蛤などの貝、他には季節によって筍、松茸など。蛤はもとあった貝殻同士でないと形が合わないことから、良いパートナーに恵まれることを願う縁起物です。
しっかり出汁をとったお吸い物は手間のかかるもの。代用する場合は、スープなどにする家庭もあるようです。

長寿を願うエビや紅白を表現する人参と大根、黒豆や里芋を使った筑前煮などが用意されます。赤ちゃんが長生きできますようにと願いが込められています。

季節のものや縁起の良い食べ物を使ったお漬物や酢の物を用意します。代表的なものは紅白なますやタコの酢漬けです。梅干しなどでもOKです。

赤ちゃんに食べさせる真似をした後に、丈夫な歯が生えてくることを願って「歯固めの儀」を行います。

この時期は、まだお料理を食べられない赤ちゃん。そのため、大人が食べさせる真似をしてあげます。参加者の中で最も年長者がその役目を担い、赤ちゃんの長寿を願います。

ごはん → 吸い物 → ごはん → お魚 → ごはん

この順番に食べ物を掴んで赤ちゃんの口元に運び、ちょんちょんと触れます。これを3回繰り返しましょう。

お箸で歯固めの石に触れた後、その箸で赤ちゃんの歯(歯茎)に軽く触れます。

①の後に②を行うのがお食い初めの基本的な流れです。地域によっては逆の順番で行うことも。

お食い初めは江戸時代から続く赤ちゃんの伝統行事。だからと言って過剰に身構える必要はありません。流れや準備は基本を押さえて、無理せず楽しくお食い初めを行いましょう！