BASE 鶴岡裕太と神宮司誠仁の歩んだ軌跡

2020.02.18更新

サービスリリースから7年が経ち、順調にサービスを伸ばし続けるEコマースプラットフォーム「BASE(ベイス)」。執行役員として最前線でプロダクトに関わる神宮司さんですが、創業時から「BASE」に関わっていたわけではないと言います。代表の鶴岡さんと共に、その軌跡について伺ってみました。

BASE 鶴岡裕太と神宮司誠仁の歩んだ軌跡
2012年11月、誰でも簡単にネットショップが作成できる「BASE」をリリース。

ショップ開設数は現在90万ショップを超え、最近では「BASE」のショップオーナーでもあるタレントの小嶋陽菜さんのオフィシャルメッセンジャーへの起用や、2019年10月25日の東京証券取引所マザーズへの新規上場などが話題を呼んだ。

BASE, Inc.
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第2回は、誰でも簡単にネットショップを作成できるサービス「BASE」を運営するBASE株式会社さんを特集。
代表取締役CEOの鶴岡裕太さんと、執行役員としてプロダクト開発の最前線で働く神宮司誠仁さんにお話を伺いました。
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■ 「母親から最後のピースをもらった」BASEの始まり。

——「母親が使ってくれるようなネットショップを」というのが創業のきっかけだったかと思いますが、どうしてその時プロダクトを作ろうと思われたのですか?

鶴岡さん:母は大分で洋品店をやっているんですけど、「ネットショップをやってみたいけど作り方がわからなくて」と尋ねられたことがあって、その時にちょうど僕も決済サービス作れないかなと思っていたのが大きいですね。

でも、決済だけのサービスを作るのも微妙だなぁと感じていました。そういう悩みを持つ人がいるなら、決済は提供しつつ、「ネットショップが簡単に作れる」という付加価値をつけて世の中に出せば、たくさんの人に使ってもらえるのかなと思ったんですよね。

だから、母がネットショップに興味を持っていたこと自体が理由というより、最後のピースをもらった、というのが実際は近いですね。

——背中を押してもらった感じなんですね。劇団四季のミュージカルが人生に影響を与えた、という記事も読みましたが、それも起業と関わっているのでしょうか?

鶴岡さん:そうですね、当時は中学生だったんですけど、あんまり学校も行けてなくて。
「楽しくないなあ、なんのために学んでるんだろうなあ」と思う中で、母と劇団四季を見に行ったら、他のお客さんが喜んだり楽しんだりしていたんですよね。それはきっと、当たり前のことなんですけど。

でも、自分のパフォーマンス、アクションが誰かの幸せにつながっている、楽しませている、という光景を目の当たりにしたときに「こんな時間の使い方があるのか」と衝撃を受けたんです。

学生時代の時間の使い方って、ある意味自分だけのものじゃないですか。
それをきっかけに、誰かのためになる時間の使い方をするようになりましたね。
今でも意識しています。

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■ 「なんでもやる」と言った、何者でもない自分。

——「BASE」をリリースする際から、神宮司さんにはお声がけしていたのでしょうか?

鶴岡さん:うーんどうだったかな、当時何してたの?

神宮司さん:僕はなんだろう……だらだら過ごしていました。BASEに入ったのは、リリースから1年後くらいですかね。

鶴岡さん:アルバイトもしてたよね。彼とはシェアハウスをしていたんですけど、僕は「BASE」を作っていたし、彼は普通に働いていたので、1年くらいは別々でしたね……。

——神宮司さんと「BASE」のことを話したりはしたんですか?

鶴岡さん:うーん、そんなにはないですね。
神宮司は当時、ライフスタイルが少しだらしなかったんです。バイトもしていたのに全然行ってなかったし。僕が毎朝起こしてたんです、「バイトの時間だよ」って。
当時は何者でもなかったんです。

——えええ……。その後どうしてジョインすることになったんですか?

鶴岡さん:うーん……なんでだったかな?

神宮司さん:あれですね、なんか仕事ないですかっていう連絡をしたら、「あるよ」って言われたので、「明日から行きます」みたいな。

鶴岡さん:本当?全然覚えてないや。

——すごいスピード感……!

神宮司さん:当時はコードも一応書けましたけど、何でも屋みたいな感じで、そこから徐々にPMだったり色んな仕事を任されるようになったんです。
始まりは本当に、普通のアルバイトでしたね。

鶴岡さん:え、本当にメッセージきてる、「仕事ないですか?」って。
2013年11月だから本当に1年後だ。すごい、エモいなこれ。
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神宮司さん:そうだそうだ、自分で求人サイトを作ってたんですけど、なんか飽きちゃって……もうどうしようかなって、DMしたのがきっかけでしたね。
当時はとにかく生活が苦しくて、何かやりたい、できるとかいうより、とりあえずなんでもやります、みたいな。

——しのごの言っていられないって感じですね……今でもBASEで働き続けている理由をお伺いしたいです!

神宮司さん:当時のきっかけこそ些細なことでしたが、今は純粋に楽しくプロダクトを作り続けられているのが一番の理由です。ずっとみんなとプロダクトを作り続けたいなあと。上場してからも変わらず、みんなのおかげでプロダクトを作り続けられていますし。

あとは、オーナーズと呼んでいる「BASE」でショップをオープンしていただいている方々に対しても、より高価値なサービスを提供したいと思っています。
そのあたりが、BASEを続けられている理由ですかね。

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■ 「なぜ時間をそこに注ぐのか」ビジョンを貫く意義

——楽しくプロダクトを作り続ける傍ら、「これはやってしまったな」という失敗談はありますか?

鶴岡さん:うーんなんだろうな……。
一般的にハマってしまうような落とし穴に落ちているって感じはありましたね。それこそサイトに繋がらなくなる時期があって、サービスをローンチして1年くらいは「まずいな」と思っていたし、組織が乱れている時期もありました。
ただ、人が辞めてしまう時はやっぱり悲しいですね。寂しいなって感情もあるし、一方で申し訳ないなって感情もありましたし……。

もちろんうちでできることをやりきって、次の挑戦のために辞めるのは応援します。
とはいえ、会社が合わないという理由で辞めていってしまったメンバーもいますし、そういう気持ちで会社での時間を過ごさせてしまったことへの不甲斐なさや、組織のままならなさが誰かの感情をネガティブにしてしまったことには申し訳なさを感じます。

——そこから学びを得て、変えていきたいと思っていることは?

鶴岡さん:なんだろう……大切なのは、みんなで何を目指すのか、自分たちがなぜ時間をそこに注いでるのかっていう共通意識を絶対にブラさないことですね。それを提示するのが、僕の唯一の仕事と言っても過言ではないと思います。

もちろん、落とし穴には絶対ハマってしまうし、サービスが伸びない時期もあります。
ビジョンが大きければ、どんな問題が起こっても、あくまでも過程でしかないと信じられますし、淡々とケアしていくしかないというマインドにもなります。でも、それがブレると目先のアクシデントがすごく大きなものに見えてしまう。
そういった意味では、事業や長期ビジョンをブラさないよう大切にしています。

——現状はそういった問題は解決できているのでしょうか?

鶴岡さん:僕らの場合は、周りのメンバーにすごく助けられていたのが大きいですね。それこそ神宮司は、現場のプロダクトを全部見てくれているし、僕がそこに関与することがほとんどないので、すごくありがたい存在です。メンバーの成長によって、多くのことを任せられるようになりますし。神宮司がこんな風に成長してくれて本当に良かったなと思います。

——というふうに 、おっしゃっていますが……

神宮司さん:そうですね……鶴岡さんだけでなく、会社全体として僕を成長させてくれる機会を作ってくれたので、今度は僕から成長機会を次のメンバーに作っていきたいなと思います。

鶴岡さん:当時本当に神宮司は大変だったんですよ。
朝にあえてミーティングを入れたりして、出社しやすいように仕組みを整えたりとか。ろくに会社に来なかったんです。昔は「夜中にやればいいじゃん、会社にいても意味ないじゃん」みたいなことも言っていたので。

でも最近になって感動したのは、今本当に神宮司が若いメンバーを育てているんです。
「ちゃんと会社こいよ」って言ったりとか、「会社来ないとだめだから」とか。最近なんか僕に「あの子にどういうことしてあげたらいいですか?」って聞いてくるんですよ。
なんというか複雑な気持ちですが、神宮司に育成面での仕事が受け継がれていくのはすごいうれしいし、感慨深いですね。
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■ 「初めて知った」仲間という人間関係

——最後に、今まで一緒に走り続けてくれた仲間のみなさんに、何かメッセージがあれば

神宮司さん:うーんなんだろう。

鶴岡さん:悩める20代のBASE社員にメッセージあげたらどう?

神宮司さん:なるほど。そうですね、それこそ僕も、いっぱい迷惑かけましたし……。
でもユーザーに対してずっと向き合い続けたい気持ちは当時からずっと変わっていなくって、その結果かはわからないですが、責任がついて、今こうして大きい仕事にも関われていて……うーん迷える20代にって難しいな。

でも、そういう人と話していると、「自分の成長」に悩んでいる人が多い気がしています。
「自分の成長」をきっかけに転職している人もいるんですけど、仕事って基本的には誰かの期待に応え続けることだし、僕でいえばユーザーの期待に応える、あるいは適切なアンサーがなんなのか考えるとか……。
だから、「自分の成長」に悩むのは、気持ちはわかるけどまずはそこからだよって思います。

——鶴岡さんからはいかがですか?

鶴岡さん:リリース当初は、僕がコードを書いていたのもあって、僕のすぐ隣にはユーザーさんがいたけれど、今は僕の隣には、神宮司をはじめプロダクトづくりを最前線でやっているメンバーがいます。
だからこそ、最前線で働いてくれているみんなをちゃんと幸せにできるか、いい時間だったと思ってもらえるかを考える優先度は年々上がってきています。

僕のこれまでの人生で、みんなでひとつになって何かを成し遂げることって、ほぼなかったことに気づいて、だからといいますか、僕今めちゃくちゃ楽しいんですよね。
「こんなに日常が楽しくなる人間関係ってあるんだな」って、BASEのおかげで初めて知れたんです。

世の中にはもっと大きな会社があるのに、あえてBASEを選んでくれた、働いている僕らを世の中より先に信じてくれたみんなには、本当に感謝しているし、これからもそれ以上のリターンを絶対に返したいと思っています。

——鶴岡さん、神宮司さん、本日はBASEのヒストリーをおしえていただきありがとうございました!
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撮影:秋岡 英太朗
文章:原田 透